アートメイク後のMRI検査について不安な方もいらっしゃると思います。今日は、アートメイク後のMRI検査について書きたいと思います。
MRI(核磁気共鳴画像法)検査
MRIとは、被験者に高周波の磁場を与え、体内の水素原子に共鳴現象を起こさせる際に発生する電波を受信コイルで修得し、えられた信号データを画像に構成する仕組み=強力な磁石を使って体の中を見る検査。MRI検査において金属はNGとされているため、心臓ペースメーカー、10年以上前に使用した生体内金属、全身の入れ墨など、ステンレスやチタン等以外の金属が基本禁止となっている。
アートメイクは、MRI検査ができないのか?
アートメイクをするとMRI検査ができなくなりますか?という質問をよくいただきます。結論から言うと、アートメイクを入れていてもMRI検査は基本可能となります。可能な理由は下記となります。
・アートメイク専用の色素(ピグメント)に含まれる金属含有量がかなり少ない。
・最近の研究では、アートメイクに含まれる金属そのものによる熱傷ではなく、色素がまるい形(アイライン上下が入っている方が目を開けると目の形に沿って、アートメイクがリング状になるような状態)に存在することにより誘導電流が発生して熱が生じ、熱傷の原因となる可能性が高い。
・アートメイクによるアーチファクト(MRI画像の乱れ)は起きてしまうが、その程度の画像の乱れは病気の診断には影響を及ぼさないケースがほとんどである。(アートメイク学会にて、眼科の医師より、アートメイクによるMRI検査のアーチファクト程度では診断に影響しませんと発表があり。)
・上記のリスクよりも、MRI検査をしなければいけない脳などの病気は生命にかかわるため、ほとんどの医師はアートメイクを理由にこれらの病気を治療するための検査を取りやめることはない。
・国内でアートメイクによる熱傷報告はアイラインのみで、眉は1件も報告がない。(2017年現在)
・万が一熱傷をしたとしても、アートメイクは表皮~真皮浅層、つまり皮膚の極表面にしか色素が入っていないためやけどは皮膚表面に限られる。そのため、第1度熱傷-第2度熱傷(熱く感じたり、赤くなったり、水ぶくれができる程度)までにとどまることがほとんどのため治療が可能。
とは言え、熱傷のリスクはゼロではありません。アートメイクを入れている方は、MRI検査を受ける前の問診にてアートメイクを入れていることを必ず自己申告してください。